経済指標の発表は、トレーダーにとって最大級のイベントの一つだ。

雇用統計、FOMC、CPI、日銀会合…。

カレンダーに赤字で記されたその瞬間、世界中の視線と資金が一点に集中する。

 

だが、そこで「稼げるチャンスだ」と飛び込む者の多くは、刈られて退場していく。

 

経済指標は罠。

興奮した瞬間に刈られる。

 

■ なぜ経済指標は危険なのか

• ボラティリティの急上昇

　数秒で数十pips動き、ストップが簡単に狩られる。

• スプレッド拡大

　通常の数倍に広がり、予定外の損失を抱える。

• フェイクムーブ

　発表直後に逆方向へ振ってから本命に動く“ダマシ”が多発する。

 

つまり、最も「分かりやすそう」に見える瞬間が、実は最も危険な時間帯なのだ。

 

■ 興奮した者は必ず餌になる

 

指標前にチャートを眺め、SNSで煽られ、アドレナリンが高まる。

「ここで一撃狙えば大儲けできる」――そう考えた時点で、あなたは市場の餌だ。

 

大口や機関投資家は、この心理を熟知している。

彼らは個人トレーダーの注文を逆手に取り、「狩り場」として指標を利用する。

 

■ プロはどうしているのか

 

プロは指標発表を「ギャンブルの瞬間」とは見ない。

• 事前にポジションを軽くしておく

• 発表直後は様子を見て、落ち着いた後に動く

• 長期の流れと組み合わせて活用する

 

つまり、プロにとって指標は「待つイベント」であり、決して「飛び込むイベント」ではない。

 

■ 経済指標に挑むならこの三原則

 

１．発表直後は絶対に入らない

　最低でも数分〜数十分は様子を見よ。

 

２．スプレッド拡大を想定する

　許容できるロットと損切り幅を必ず計算する。

 

３．指標後の方向に乗る

　本命の動きは乱高下の後に訪れる。冷静に待てる者だけが取れる。

 

■ 最後に

 

経済指標は「稼ぐチャンス」ではなく「資金を失う罠」だ。

興奮した者は必ず刈られる。

 

経済指標は罠。

冷静にやり過ごし、嵐が去った後に資金を拾う者だけが生き残る。