損切りを遅らせる――それは、相場における最悪の習慣だ。

「もう少し待てば戻るはず」

「一時的な逆行だから耐えれば助かる」

 

こうして希望にすがり、気づけば口座は血まみれになる。

 

損切りは早いほど良い。

傷は浅いうちに癒せ。

 

■ なぜ損切りを遅らせてしまうのか

• 欲望

　「せっかく入ったのだからプラスに転じてほしい」

• 恐怖

　「ここで切れば損失が確定してしまう」

• プライド

　「自分の分析が間違っていたと認めたくない」

 

この三つの感情が損切りを遅らせ、致命傷を呼び込む。

 

■ 損切りを早くするメリット

• 損失が小さいうちに止まる

• 次のチャンスに資金を残せる

• 心理的ダメージが浅く済む

 

損切りが早いほど、立ち直りも早い。

遅れた損切りは「資金」と「心」の両方を削る。

 

■ プロの損切り哲学

 

プロは損切りを「保険料」として支払う。

• 火事に備えて保険を払うように

• 事故に備えて掛け金を払うように

 

損切りとは「市場に生き残るための必要経費」であり、恐れる対象ではない。

 

■ 損切りを早くするための三原則

 

１．エントリー前に損切りラインを決める

　後付けは感情に支配される。

 

２．証拠金の2％以内に制限する

　損失のダメージを限定すれば、恐怖も小さくなる。

 

３．即時実行を習慣化する

　「切る」と決めたら一秒の迷いもなく押す。

 

■ 傷は浅いうちに癒せ

 

人間の体と同じで、相場での傷も浅いうちならすぐ回復する。

だが放置すれば感染し、致命傷となる。

 

損切りは遅らせるほど命を奪う。

早いほど未来を守る。

 

■ 最後に

 

トレードで最も重要なのは「どこで勝つか」ではない。

どこで負けを認めるか だ。

 

損切りを恐れるな。

損切りを愛せ。

それが生存者の哲学だ。

 

損切りは早いほど良い。

傷は浅いうちに癒せ。