トレードで勝てない者の共通点。

それは「ひとつの時間足しか見ていない」という盲目だ。

 

5分足だけを見て、上昇に見える。

1時間足を見ると、下降トレンドの真っ最中。

日足では、さらに大きなサイクルで上昇中。

 

どの時間足を切り取るかで、相場の見え方はまるで別物になる。

だからこそ――時間足は「視野」なのだ。

視野を狭める者は盲目となり、狩られる側に回る。

 

■ なぜ時間足を複数で見る必要があるのか

 

相場はフラクタル構造を持っている。

つまり、小さな足の動きは大きな足の中に包含され、大きな流れに従って揺れている。

• 1分足は、5分足の一部

• 5分足は、1時間足の一部

• 1時間足は、日足の一部

 

この階層構造を理解せずにトレードするのは、地図を見ずに戦場に飛び込むようなものだ。

 

■ 狭い時間足だけを見て負ける典型例

• ダマシに振り回される

　小さい時間足のブレイクに飛び乗り、大きな時間足の抵抗で逆行して損切り。

• 利確が浅くなる

　上位足のトレンドに乗れていないため、利益を伸ばせずすぐに利確してしまう。

• 大局を無視した逆張り

　日足では強烈な上昇トレンドなのに、5分足の下げだけを見て売りで入ってしまう。

 

これらは全て「視野の狭さ」から生まれる盲目のミスだ。

 

■ プロが実践する「マルチタイムフレーム分析」

 

生き残る者は必ず複数の時間足をチェックしている。

これを「マルチタイムフレーム分析」と呼ぶ。

 

１．大局（週足・日足）：戦場全体の地図
 

２．戦術（4時間足・1時間足）：トレンドの流れを把握
 

３．戦闘（15分足・5分足）：エントリーと決済の実行

 

この三層構造を意識することで、「森を見て木を伐る」トレードが可能になる。

 

■ 時間足は「距離感」を与えてくれる

 

相場は方向だけではなく「距離感」も重要だ。

• 日足でサポートまで残り10円 → 大きな下げ余地がある

• 5分足でサポート直前 → すぐに反発の可能性がある

 

これを見誤ると、利確は早すぎ、損切りは遅すぎになる。

距離感を掴むには、必ず複数の時間足を重ねて確認することだ。

 

■ 最後に

 

狭い時間足しか見ない者は、盲目のまま市場に飲み込まれる。

複数の時間足を組み合わせ、相場を立体的に捉える者だけが、生き残る。

 

時間足は視野。視野を広げよ。

盲目で戦場に立つ者に、未来はない。